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翻訳コンテストで受賞! そしていろいろな思い

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ある翻訳コンテストで最優秀賞をいただきました。初めての受賞です。驚き、喜び、不安、いろいろな思いがあります。

今までいろいろなコンテストに幾度となく応募してきましたが、受賞に至ったのは初めてです。過去にあったのは、一次選考通過が何度かと、次点が一度だけ。

吉報が届いたのは先月のこと。まず「信じられない」という驚き、次にうれしさ、それからやってきたのは不安でした。本当にわたしの訳文で大丈夫なのかと。

受賞の連絡と一緒にアンケートの依頼を受けました。誌面に載せる材料となります。翻訳に対するこれまでのこと、今回の課題で苦労した点、難しかった点、工夫した点などなどです。その際、提出した自分の訳文を見たり、訳していた時のことを思い起こしたりしました。そうしているうちに、また回答を書いているうちに不安が大きくなったのです。

訳しているときは、当然のことですが一生懸命考え最善の訳文を書くよう努めていました。その時の気持ち、考え、思いを回答に書きます。すると、回答にはもっともらしいことを書くのですが、選ばれた訳文がそれに見合わないように思えてきました。例えば、読みやすい訳文にしたつもりが、なんとなくぎこちなく感じられるところがあるのです。

勉強会で仲間に自分のつたない訳文を晒したことはありますが、不特定多数に向けて、受賞した訳文という触れ込みで晒すのはとても怖いことだと感じました。「こんなのが最優秀賞かよ」という声が聞こえてくるようです。あれだけ受賞することを夢見て続けてきたのに、結局こんな悲観的な感情も湧いてくるのですね。

誤解しないでいただきたいのですが、決して喜んでいないわけではありません。心の中の素直な部分では小躍りするほどうれしいのです。舞い上がるくらいの気持ちです。ただ、これに安心してはいけないし、安心などできる状況ではないし、よい点があるとしてもそれ以上に改善点があると思えるのです。

別のコンテストにはこれからも応募するつもりです。今回のことを糧に、また反省材料にもして、精進したいと感じました。

誌面を開き、先生のコメントを読みました。良い点とこうするとさらによくなるという改善点が挙げられています。このように改善点をご指摘いただけるのは何よりもありがたいことです。

さて、誌面に掲載されなかったこと、また書ききれなかったこともあります。なんとなくだらだらと書いてみます。

まずコンテストと仕事の違いがあります。仕事の場合、コンテストのように長い期間をかけられることはほとんどなく、決められた時間内で求められる品質を提供しなければなりません。時間と見直しの回数が限られた中でも、精度の高い訳文を安定して作る実力が必要です。決められた時間で満足いただける訳文を作れなければ、プロとして仕事を続けていくことは困難と理解しています。

次に機械翻訳の存在と人間翻訳についてです。翻訳者として目指すべきは、機械ではなく人間だからこそできる翻訳と考えています。昨今、機械翻訳の目覚ましい進歩が取り沙汰されていますが、機械にできることもあれば、人間にしかできないこともあります。原文を深く理解し、全体を通して論理的で流れのある読みやすい訳文を作ることは、人間だからこそできると思います。また、原文と訳文の読者が同じイメージを持てる、翻訳とはそうあるべきと言われます。これも人間にしかできないことです。そのような翻訳をすることは難しくもありますが、それこそが翻訳の醍醐味だと考えています。

これからも、とにかく努力と継続が必要です。ただ漠然と勉強したり訳したりするのではなく、足りないところや弱点を意識し、どうしたら改善できるか考えて、正しい方向で学習なり仕事なり続けていかなければ先はないと思います。とはいっても、やはり楽しむ気持ちも忘れてはいけませんね。


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