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翻訳とWeb制作を基礎から分かりやすく学ぶ

おすすめ翻訳関連書籍(日本語関連とも言えます)

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翻訳業を営んでいます。99%以上が英日です。日本人だからといって正しい日本語を書くのが簡単なわけではなく、日本語で表現することの難しさを日増しに感じています。そんな中、とても良い本2冊に出合いました。

『日本人に日本語を〈第1部〉翻訳者に日本語を』

現在使われている「日本語」の中によく見られる問題について理解できます。「すべての~」「より~」「最も~」「非常に~」「多くの(たくさんの)~」「これら、それら」など、避けることはできるし、別の表現を考えた方が日本語として自然に読めるものになるものは確かにあります。一切使うべきではないかというと、わたしにはそこまで言うことはできませんが、使わない努力をする方が望ましいように思えます。もし本当に適切だと考えて使う分には問題ないかとも思います。今のところ、実務でこのような表現を避けていますが、支障があると感じたことはありません。こうした表現を使う許容範囲については、人によって意見に大きな違いがあるかもしれません。

『もしもアインシュタインが翻訳家だったら〈第2部〉日本語で考えれば、翻訳はこんなにカンタン』

まず、一部抜粋して紹介します。

どの単語の意味も基本的にはひとつです。
(中略)
意味というものは点ではなく、拡がりのあるものです。その拡がりを意味領域と呼びます。エー語と日本語とでは、現実を切り取るときの切り取り方がまったくちがうので、お互いに思いもつかないようなものまでひとつの意味としてくくってしまうことがあります。

『もしもアインシュタインが翻訳家だったら〈第2部〉日本語で考えれば、翻訳はこんなにカンタン』

この意味領域を理解して、その範囲内の意味を持つ最適な訳語を選択することが大切です。この意味領域を理解する際役に立つのが例文とその訳例です。語義を読んでいるだけでは「せっかくの辞書が宝の持ち腐れ」になると著者も書いていらっしゃいます。

考えてみれば、翻訳の勉強をする以前は、辞書は語義を見るものであり、例文(用例)は単なる参考と考えていたと思います。翻訳の勉強をし、実際に仕事をして、さらに勉強会などでいろいろなお話を伺う中で、この考え方が逆転したと言っても過言ではないと感じています。語義が参考であり、例文を読んで実際の用法を知り、そこからイメージを持って対応する日本語を導き出すのです。「辞書を読む」「絵を描く」とよく言われますが、この本を読んでこのことを改めて深く理解できたと感じています。

まとめ

このブログ記事もそうですが、日本人でも正しい日本語を書くのはとても難しいと感じています。書く内容が整理できていないためかもしれませんし、この本に書かれていることを実は十分に理解できていないためかもしれません。それでも、この2冊の本からは多くを学ぶことができました。読み終えてから翻訳に当たる姿勢も改善されたと思っています。もともと訳出は早い方ではありませんが、それまでよりさらに時間はかかるようになったかもしれません。それでも、日々改善を続け、誰が読んでも間違いのない、ひっかかりのない訳文を書くことのできるよう、地道な努力を続けていくしかないと考えています。

(今年も最後の最後まで文にまとまりがなくて、どうもすみません。)


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