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翻訳とWeb制作を基礎から分かりやすく学ぶ

部分翻訳(パッチワーク翻訳)を手配して申し訳ないと再認識したこと

patchwork

取説のような文書の翻訳コーディネーションをしていると、部分翻訳(パッチワーク)翻訳を手配する案件は多いです。これについて改めて翻訳者に申し訳ないなと再認識したことがあります。

多言語翻訳では、対象言語数によって翻訳金額が相当なものになります。ソースクライアントの意見は「翻訳支援ツールを使っているのだから翻訳は少なくて済むでしょ」というものです。したがって、翻訳のコーディネーターもそのように案件を進めます。

とある案件の話です。Trados 2007を使い、ContextTMと100%マッチを除くと翻訳対象が本当に少ない多言語翻訳でした。かけてよい社内工数も限られていたため、翻訳手配して納品を待っている間、私は効率的な校正をするために新規とファジー箇所だけをマーキングした校正原稿を準備しました。

マーキングをしていると、段落単位で新規・ファジーという箇所もありましたが、段落内の真ん中あたりの文章だけ新規・ファジーという箇所もいくつかあることに気づきました。

そんなとき、『JTF翻訳ジャーナル No.279 2015年 9月/10月号』と先日のテリラジ「翻訳者の真実」を思い出しました。部分翻訳の依頼を受けたことのある場合の翻訳量のカウント方法が3つありました。「差分箇所のみ」「差分を含む一文」「差分を含むパラグラフ」です。

私は差分を含む一文単位でカウントしています。翻訳不要箇所もTrados上で見えますが、翻訳者はお金の発生しない箇所も読み、前後のつながりを考慮して翻訳することになります。反省するばかりです。

差分箇所のみは論外です。しかし、一文単位でも不十分です。やはり段落単位での依頼が理想かと思われます。

とはいえ、現在の職では改善できるかというと、正直なところその見込みはありません。ソースクライアントも翻訳を請け負っている会社も、費用を抑えることしか頭にないようです。以前「翻訳をなめている人って、身内(MLV)にもいるんですよね」でも書きましたが、そうなんです、なめているんです。

手配する側は、依頼した箇所をハイライトするなどして目に見える形にしてみるとよいかもしれません。Tradosなどのツール上では見えないことが見えてくるはずです。作業対象はそこだけだとしても、翻訳するときに前後も読むことを理解できるかもしれません。それでも理解できないような想像力のない人には、何をどう説明しようが無駄でしょうね。


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