Com2 Blog

翻訳とWeb制作を基礎から分かりやすく学ぶ

大阪でもレッスン「翻訳を勉強する会(仮称)」公開勉強会に参加してきました

20181110-top

今年は諸事情によりJTF翻訳祭には参加できませんでした。しかし、もう一つ気になっていたものがありました。それが大阪でもレッスン「翻訳を勉強する会(仮称)」公開勉強会です。

勉強会を公開するという斬新な企画に誘われて大阪まで行って参りました。しばらく前から一部の人たちの間では話題になっていた「要約」についての勉強会です。

別の勉強会に参加させていただいているのですが、わたしもそこで要約に2回挑戦しました。やってみると何をどうしてよいのかもわからない始末です。そのヒントが得られるかもしれない、さらに翻訳の質を向上させられるかもしれない、と期待を膨らませて参加しました。

参加者の皆さんが続々と会場に到着されると、お菓子を配られる方もいらっしゃいました。主催者からもお菓子が配られ、頭を使うのに十分な糖分が机の上に並びました。冒頭の写真にある「感謝のきもち」は主催者から配られたものです。感謝のきもちはおいしいものなんですね。(わたしも何かお土産を持って行けばよかった。)

はじめに

この勉強会は、管理人のしんハムさん、第1秘書のさよさん、第2秘書のあきさんの3名で行っていらっしゃいます。厳しくも楽しい勉強会であるとおっしゃっていました。これについては3人のやり取りを見ていて伝わってきました。

驚いたのは、勉強会を開始するに当たり綿密な打ち合わせで方針を決定していたということです。勉強会というと、詳細な打ち合わせを事前にすることなく、参加者を募り、課題を決めて、取り組み、集まって指摘や意見をし合う場であると、今まではそんな風に考えていました。勉強会に対する姿勢が違いますね。これだけでも勉強になります。

今回の公開勉強会は、プロジェクターでプレゼンテーションを投射し、それを基に管理人さんが説明をし、重要な事項やプレゼンに書かれていない内容を第1秘書のさよさんがホワイトボードに板書し、さよさんと第2秘書のあきさんが思うところなどコメントしていくという形で進行しました。

板書についてはSNSでもブログでも公開してよいとのことでしたので、この記事でも掲載いたします。角度が悪い、写真の撮り方が下手、などはご容赦ください。

また、この先は聞いてメモしたこと、記憶に残っていることを自分なりに要約、いやまとめているものです。(要約にはなっていません。すみません。)伺ったことをできるだけ自分の中に吸収したいと思い、整理し、まとめながら書いています。不備不足や自分なりに追記している情報、中には誤りもあるかもしれません。はっきり言えるのは、会場ではこの何倍も、何十倍も中身の濃いお話を伺えました。

まずは板書

DSC_1133

DSC_1134

DSC_1135

DSC_1136

要約の話に入る前に

要約をするにも翻訳をするにも大切なことがあります。根本的なことです。原文を正しく読めているか、訳文を正しく書けているか、ということです。公開勉強会の冒頭で管理人さんが「よく読み、よく訳す」と仰っていました。

読んだことを本当に理解できているのか、書いたことは本当に伝わるのかを考え、読んだつもりにならない、訳したつもりにならないように注意しなければなりません。

要約について

「翻訳するための要約」は受験問題で見られる「要約」とは異なります。受験では出題された段落だけしか見ませんが、翻訳するための要約では文書全体を読み、前後関係を意識することが重要となります。

実際に翻訳をしているときに要約をすることはほとんどなく、していると相当の時間がかかります。経験豊富な翻訳者の方はこの要約を頭の中で自動で処理しているのではないかと考えられ、そうなれるようにトレーニングをする、ということです。

原作者の意図

要約をするために必要であり大切なのは「原作者の意図」をつかみ取ることです。これはもちろん翻訳にも言えることです。要約では書かれている内容を整理して絞り込みます。要点を削り出します。このようにして原作者の意図を明確にすることは翻訳にも通じ、トレーニングになるというわけです。要約はそれ自体が目的なのではなく、あくまで訓練するための手段なのです。

要約に書くこと

翻訳のための要約では、短いながらも十分な情報を持っていなければなりません。原文を読んで自分の言葉でまとめるのですが、原文から離れないことが重要です。どこかから出てきた言葉というのは勝手訳につながります。

原文が不明確であったり不足していること、また言語と文化の違いがあるため足したり引いたりすることが必要な場合もあると思うのですが、それだけに、重要性に気付かずに余計なものを足してしまう危険性があると考えました。(実際、わたしの提出した要約には、原文に書かれていないつなぎの言葉が入っており、それがよかったか悪かったか分かりませんが、慎重にならなければいけないと反省しました。)

接続詞

文書全体を読むことで、各段落や全体のつながりを意識することは重要です。そうなると使いたくなるのが接続詞です。とは言え、接続詞を使わずにつながりを表現できるように努力することも効果があるということでした。接続詞ばかりだと訳文が「うるさく」なります。また接続詞は「ここぞ」というときに使うとよいとのことです。この点も意識して翻訳に当たってみようと思いました。

勉強会に参加されていたテリーさんから、「訳文のチェックをするとき接続詞に色を付け、どれだけ使われているか確認して評価している」というお話がありました。これは効果的な方法と考えられます。そんなときに有効なツールはWildLightですね、きっと。

読者を意識するということ

要約でも翻訳でも、常に「読まれる」ことを意識して書くことが大切です。文章を書いたり訳したりすれば、必ず読者がいるのです。このように、「意識して書く」ということ自体がトレーニングになります。

読者を意識するということに役立つ情報も伺えました。勉強会で扱う課題文の難易度を計測する際、Gunning Fog Index (GFI) というものを利用されているとのことです。難易度が高ければ対象読者の年齢や知識レベルも高く、低ければ読者の年齢が低いと想定することができ、それにより敬体で訳すか常体で訳すかなど判断する基準にもなるとのことです。

まとめ

ここで書いたものは公開勉強会で得られたもののほんの一部です。重要な情報を漏らしているかもしれません。参加された皆さんがそれぞれブログに書かれるかもしれません。すでに書かれた方もいらっしゃいます。いろいろとご覧になることをお勧めいたします。

このような翻訳の力を向上させることに特化した勉強会について需要は十分にあると感じました。このような機会を求めている人がまだまだたくさんいらっしゃると思われます。わたしが遠方から(遠いのです)大阪まで行ったのは、わたし自身それだけ自分の翻訳を改善・向上させたいという気持ちが強く、これこそその機会だと強く感じたためです。これをきっかけにこのような活動が広がればよいなと思うばかりです。自分でも何かできることがないか考えたいと思います。


コメント

コメントを残す