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翻訳とWeb制作を基礎から分かりやすく学ぶ

今思うと恥ずかしすぎる、素人同然の社内翻訳・通訳してました

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思い出すと本当に恥ずかしいです。翻訳も通訳も勉強したことないのに、社内翻訳・通訳をしていたなんて。偉そうなことばかり書かず、自分のダメなところも自戒を込めて書きます。

求人~面談

あれはカナダでの語学留学と短期間のインターンを終えて帰国した後のことです。なかなか職が見つからず、しばらくアルバイトで塾の講師をして過ごしていました。

そうは言っても、フルタイムの仕事はすべきと思っていたわけで。新聞の求人は漏らさず目を通すようにしていました。あるとき、自動車関連の社内翻訳という派遣社員の求人を見つけました。

応募してみたものの書類審査で落ちてしまいましたが、数日後、その派遣会社から仕事の紹介を頂きました。とあるメーカーでの社内翻訳・通訳の仕事でした。

面談に行くと、英語で書かれた業界関連のニュース記事を渡され、それを読んで訳すように言われました。専門用語などは聞いてもらって構わないとのこと。まずはさらっと読んで、分からない用語を質問しながらその場で訳しました。「久しぶりにアメリカ英語を聞きました」と、つい最近までアメリカ勤務だった部長さんが仰ってくださいました。結局受け入れて頂けることとなりました。

業務内容

前任者が退社することによる人員補充の求人であったため、まずはその方からの引き継ぎから始まりました。

担当する業務は、海外の現地法人から上がってくる報告書の英日翻訳、部署内での英文メール対応(海外に送信するメールの英訳、海外から受信したメールの翻訳)、テレビ会議の通訳、海外からの来訪者の通訳などでした。

メールの英訳はさほど問題なくこなせたと思っています。意図が通じることが最重要であるため、日本人スタッフが書いたメール文面を、自分の書きやすい英文のスタイルにリライトできたためです。

受信メールの翻訳は苦労もありました。アジア圏からの英文メールが理解困難なものが多かったですね。まあ、お互いに外国語として英語を使っていますし。それでも、意味不明な場合は相手に聞き直すこともできましたし、そんなやり取りの中で海外担当者との関係を深めることができたと思います。

今思い出して恥ずかしくなるのは、テレビ会議の通訳と報告書の英日翻訳です。

テレビ会議の通訳

カナダから帰国し、この翻訳・通訳の仕事に就くまで9か月から10か月程度。その間、英語を使って会話する機会はほとんどなく、信じられないほど英語で話すのが下手になっていました。カナダの友人が「Use it or lose it.」と言っていたのが思い出されました。

テレビ会議、沈黙はよしとされません。通訳が会議の進行を妨げるのはもってのほかです。しかし、スムーズな会議運びとはとても言えたものではありませんでした。しろうとごときが、そうやすやすとこなせるものではありません。

アメリカとのテレビ会議

アメリカ英語は聞き慣れていたため、相手の言っていることはだいたい分かりました。多少聞き直す必要はありましたが。不明点を確認し、訳して、日本人スタッフに伝えます。

苦労したのは、日本人スタッフの発言を英語で伝えることでした。言葉がなかなか出てこないのです。それでも、使える言葉と表現を総動員して、時にカタコトになりながら、どうにか会議を進めるというのが毎回。日本人スタッフの言うことを間違いなく伝えるよう努力しましたが、そのレベルたるや散々なものだったと思います。自分自身の能力としてはギリギリの状態でした。

本業で通訳をされている方には、これを通訳と呼んだら怒られそうです。

シンガポールとのテレビ会議

アジア圏相手だと、また違った苦労が多くなります。会話は当然英語なのですが、お互いに訛っていて、文法も崩れることもしばしば。特に大変だったのはシンガポール。Singlishとも呼ばれる強いシンガポールアクセント。何度も聞き返したことを覚えています。

報告書の英日翻訳

海外からの報告書は、主に製品の評価に関するものでした。海外現地法人で行った自社製品評価や他社製品評価の報告書、ネット上での記事やレビューなどです。

当時、私は翻訳を学んだことがなく、いわゆる逐語的に訳してしまっていました。上司からは「一文一文正確に訳さなくてもいいから、言っていることが伝わるように訳せばいいよ」とアドバイスを頂いていましたが、まるでできていませんでした。ちなみにこの上司は英語を使えない人でしたが、的確な指摘をしてくれていたんだなと今ならば分かります。

一語一語を辞書の通り置き換えるのではなく、内容が等価になるようにするのが翻訳です。それが当時まるで分かっていませんでした。翻訳の基礎も知らず、生来の容量の悪さもあって、辞書やインターネットで調べて言葉を置き換えることに精一杯でした。日本語としてはまるで読めないものだったと思います。穴があったら入りたい、というより穴があったら当時の翻訳をすべて埋めてしまいたいくらいです。

翻訳者を目指して

しばらく、しろうと同然の翻訳・通訳をした後、派遣契約を打ち切りました。本当の翻訳者を目指したくなったのです。社内翻訳で辛いのは、フィードバックがないことです。そのまま続けても、翻訳者としての技量を身に付けることはできないと感じました。

そんな折、Tradosを使う業務の求人を見つけました。そして翻訳コーディネーターとして現在に至ります。

今思えば、メーカーで社内翻訳者を続けながら、通信講座で翻訳を学習するという方法もあったと思います。そうすれば、学んだことを社内翻訳という実践で活かし、能力を高めることができたかもしれません。それでもやはり、フィードバックを得られないことに変わりはありませんが。

今、翻訳コーディネーターをしながら翻訳者を目指しています。通信講座を受けたり、コンテストに応募したり、クラウドソーシングの翻訳を少ししたり、Webサイトの英語ニュース記事を訳して、実際にWebに公開されている日本語訳と比較したり。今のところなかなか成果が出ていませんが、とにかく続けています。自分に本当にできるのだろうかと悩んでしまうこともありますが、どうしてもやめられません。まだまだ翻訳は下手くそですが、好きなんです。


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