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翻訳とWeb制作を基礎から分かりやすく学ぶ

【翻訳を扱う会社から】本当は無理な要求にはNOと言いたい

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買い叩き、短納期、それにも関わらず品質は維持。このような要求は、いずれか一つでもあれば十分つらいものです。重なった場合、受注側からすれば複合災害と呼んで差し支えないでしょう。

悲しいかな、受けてしまうのです。どんなひどい条件でも。翻訳に対する意識が十分高くないエージェントってそうなんです。

受けるのは構いませんが、条件には厳しくあってほしいものです。品質を確保するにはそれに見合ったコストと作業期間が必要です。コストと作業期間が確保できないのであれば、品質にかかるリスクをクライアントに説明し、納得頂かなければなりません。

しかし、(意識が十分高くない)エージェントの場合、十分な説明や必要な交渉をすることもなく、二つ返事で受けてしまう営業担当者も多いのではないでしょうか。対応の可否など確認するまでもなく。それ以降は受けること前提で話が進むことになります。

会社ってそうなんです。また営業も数字を積み上げるために受けてしまうんです。売り上げを確保するためにも来るもの拒まずといったエージェントもいます。利益を圧迫しても受けてしまう。それでもできるだけ利益を残そうと社内原価(工数)を抑えるよう作業者にしわ寄せが来るわけです。

くどいようですが、QCDのバランスを考えれば、安く早くと言われれば高い品質を求めることはできません。しかし品質を下げると言うと当然のように渋い顔で「それはだめでしょう」と。もちろん品質を落とすことはダメなことくらい分かっています。でも安くて早い牛丼屋で、並盛と同じ価格で同じスピードで高級ステーキを出せますか?

そうかといって納期や品質について交渉をしてくれるかというと、クライアントの心証を気にしているのでしょう、当たり障りない伝え方しかしてくれません。これでは状況が好転することはありません。

フリーランスであれば、安さと早さを優先するから品質落としてもよいと言われたら、そんな仕事は断るべきですよね。自分のためにもならないし、後になって「この訳文ひどいね。あの人だめだね」と言われるリスクもあります。

でもエージェントにいると、会社が受けてしまった仕事は対応するしかないのが悲しい現実です。努力と気合いでどうにかなるレベルであれば頑張りますよ。でも努力でも気合いでもどうにもならないことだってあります。だから「無理な」要求なんです。

回りまわって困るのは訳文の読者なのですが、読者のことなどついぞ頭にないのだろうと感じることも多々あります。クライアント然り、エージェント然り。

クライアントの社内文書であれば、さほど高い品質を求められず、また多少のミスは許容されるかもしれません。しかし、仮にクライアントの要求品質がそのようなものであっても、明確にご連絡頂けるとは限りません。たいてい打診を頂く段階でそのような話しは出て来ません。

安く早くと言われたら、まずはその文書がどのような用途であるのか確認することです。品質に多少の難(誤字脱字や表記の不一致など)があっても許容されるのか、なぜ品質がそれなりでもよいのか、裏付けが取れて、自分でも納得がいけば受注しても構わないでしょう。

「翻訳したものは世間に出るけれど品質はそれなりでよい」とか、「安くて早く欲しいけど品質は落とされては困る」というようであれば、間違いなく断るべきでしょう。自分で判断できるフリーランスであれば断るべきです。


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