Com2 Blog

翻訳とWeb制作を基礎から分かりやすく学ぶ

【翻訳を扱う会社から】翻訳会社の悪循環

from-mlv

翻訳会社もお互いに競争しているわけですが、健全な競争であってほしいと切に願います。どこかの会社がクライアントの要望に応じて単価を下げたからと言って、他の会社も安易に受け入れるべきではありません。

相見積もりで競争することはよくあることです。仕事を勝ち取るために、各社さまざまな努力をしています。営業と作業担当者で相談し、翻訳者の翻訳単価・翻訳日程および社内工数を検討し、できるだけ見積価格を抑えられるよう知恵を絞るのです。

中には、早い・安いを売りにしている翻訳会社があります。周りの半分以下という見積り価格ということも。海外の翻訳会社であることが多いかもしれません。どうしたらそんな金額で翻訳サービスを提供できるのでしょうか。日本国内の競争でも2割3割の違いが出る場合もあります。それですら不思議なくらいです。半分以下って尋常じゃありません。

安い翻訳会社のWebサイトを見ると、中にはクラウドソーシングサービスを提供している会社もあります。これなら安価な翻訳も納得です。品質はさておき、破格の単価で翻訳者に発注するわけですから。仮に素人であっても、発注側からは見えませんし。そうなんです。素人の可能性もあるのです。

仕事を勝ち取るために各社は、早い・安い会社に合わせざるを得なくなります。どうしたら半分以下の見積もりを提示するような会社に太刀打ちできるのでしょうか。もしかしたらクラウドソーシングなどを利用しようとする会社・担当者もいるかもしれません。(情報管理で問題になったこともありましたね。)

価格以上の付加価値を示すことができればよいのかもしれませんが、その付加価値を認めてくれるクライアントばかりではありません。高いか安いかで選択されることも多いと感じます。翻訳単価が全体的に下がっていることが、その証明になるかもしれません。

このような状況が続くと、最後には誰も幸せになれないでしょう。翻訳会社は価格を下げ続け、利益確保が困難になります。翻訳者は単価が下がって生活が困難になります。翻訳という仕事を続けることができなくなり、翻訳者の数が減ることになれば、リソース不足となり、翻訳会社もソースクライアントも困ります。

でも、今のクライアントは、早くて安い方を選びます。通常4週間かかっていたものを、ある案件で3週間で対応すれば、次も3週間での納品を要求されるでしょう。値下げ要求に応えて、一度下がった単価が上がることはまずないでしょう。クライアントには、その日数と金額が当たり前になってしまうのです。

翻訳会社もクライアントの言いなりになってしまうことが多いかもしれません。そんな風にして無理をした翻訳会社は、いずれ品質問題を起こします。クライアントはそれを責めます。でも、日数と金額に無理があるということは言い訳にも受け止めてもらえないでしょう。

そのようなことにならないためにも、翻訳会社はクライアントに翻訳というものについて説明し、少しでも理解してもらえるように務めるべきです。また、翻訳者と良好な関係を築き、お互いによい翻訳をできるよう協力していくべきです。対等な立場で。


コメント

コメントを残す