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翻訳とWeb制作を基礎から分かりやすく学ぶ

【翻訳を扱う会社から】「プルーフ済み英語文字列をお渡しします」と聞いたときの恐怖ったら

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相変わらずエージェントで働いています。業務の依頼を頂いた際に恐怖することがあります。「プルーフ済み英語文字列をお渡しします」と聞いたとき。ほぼ間違いなく、多言語の原文になる英語の質が悪いんです。

多言語翻訳手配。読んでも分からない言語の翻訳手配。わたしが一番重要だと考えているのは翻訳の準備です。

必要な材料、適切な指示、さらに各国語翻訳者の皆さんが困らないように原文を事前に確認する、こういったことを疎かにすると、後で後悔します。後悔してもどうにもならない後悔です。「準備8割」何より大切です。

ワード数の多い文書の場合は、すべてくまなく確認するのは困難です。ざっと読む、目を通す、そんな場合もあります。それでもクライアントへの確認が必要な事態に遭遇することがあります。

UI文字列の場合は必ず目を通します。文字列が短く、しかもどこで使用されるかなどの情報も不足していることが多いためです。画面ショットや画面遷移図があればいただきたいとクライアントにお伝えするのですが、開発中のソフト、ユーティリティ、アプリなどは画面を準備できない場合も多いのです。

ただでさえ手のかかるUI文字列ですが、英訳から依頼いただければ、コンテキストにあった英文にすることは可能です。

英訳はクライアントがされて、プルーフだけ依頼いただくこともあります。これだと、かなりつらくなります。英文を文法やスペルの観点でチェックするだけでなく、リライトしなければ意味が伝わらないということもままあるためです。それでも、英語の段階で明確なUIに軌道修正することはまだできます。

もしクライアントが英訳とプルーフまでされていた場合、それは災害レベル、カオスとなることが非常に多いと感じています。不適切な訳語選択などはかわいいものです。日本語原文とかみ合っていないことも、英語として意味がまるで分からないことも多々あるのです。

このような場合、英文の文字列ひとつひとつに目を通し、不明瞭なので説明してほしい、画面イメージがほしい、こういう英文にした方がよいのではないか、などクライアントへの質問と提案と要望をまとめる努力と時間が必要になります。

それと同時に、どうやって各国語の翻訳者さんに説明すればよいだろう、どのように資料をまとめれば混乱しないだろうなどと考えるわけです。

翻訳手配前に英語原文を分かりやすいものに修正できればよいのですが、「英語は変えられません」と言われることもあります。そうなると、分かりにくい英語に説明をつけて手配せざるを得ません。

酷い英文を見る恐怖、各国の翻訳者さんたちが苦労する(時に怒りも覚えるでしょう)恐怖、そして納品された訳文がとんでもない方向に向かってしまう可能性がある恐怖。日々、恐怖を感じることばかりの業務に恐々としています。

英語原文くらいはお金と時間をかけるべきなのです。自分の会社の製品に使用される文字列です。せっかく努力して開発した製品であり、UIはユーザーが間違いなく目にするものです。よいものを作りましょう。


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