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翻訳とWeb制作を基礎から分かりやすく学ぶ

下手な英文のプルーフより英訳をアウトソースすべき

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クライアント社内で訳した英文のプルーフを依頼されることがあります。しかし、英文の品質に問題があり、英訳を依頼して頂いた方がよいことが多いのです。

クライアントから依頼いただく英文プルーフ、その英文の品質が低いことってあるんです。大袈裟ではなく、本当にしゃれにならないレベルのことがあります。文法や言い回しの問題ではありません。意味が分からないことや、ときには機械翻訳よりひどいことも。

まず英文プルーフについて

英文プルーフについて考えてみましょう。大きく次の2つに分けられると思います。

(1)英文の確認
英文の文法的な誤りを直し、また表現を自然なものにします。それなりのレベルで英文が書かれていることが前提です。それなりに英語ができる日本人が英訳して、それを英語ネイティブがチェックする場合が考えられます。
(2)原文日本語との照合
英文としての間違いを正すのと同時に、原文の意図が反映されているかどうかをチェックします。それなりに日本語が理解できる英語ネイティブが英訳し、それを日本人がチェックする場合が考えられます。

上記(1)で、もし英語がそこそこ分かる程度の日本人が英訳したらどうなるでしょうか。英文の品質が悪いものや、意味の分からないレベルのものがあったらどうなるでしょうか。もうリライトするしかありません。しかし、品質が悪すぎたり、意味が分からないレベルだとリライトできません。そもそも、リライトは作業範囲に含まれていません。

上記(2)でも(1)と同様に、英語がそこそこ分かる程度の日本人が英訳していることも考えられます。その英語に自信がないからチェックするのです。そんな場合は、そう、リライトするしかありません。というか、これはもう翻訳です。だったら、中途半端に英訳をしないで、最初から日英翻訳させてほしいものです。

下手な英文を用意した場合と日英翻訳、どっちが負担が少ないか

クライアントはこう考えているかもしれません。「翻訳してもらうより、英文を提示した方が楽なんじゃないか? 英文があった方が早くできるんじゃないか?」そんなことはありません。

英文の品質が高ければ、チェックするだけの方が楽だし早いでしょう。提示された英文を見て直すだけで済むのですから。

しかし、英文の品質が低いと無駄な苦労が発生します。「(1)英文の確認」の業務でどのような違いが出るか見てみます。

英文の品質が高い場合
英文を読む

誤りを修正する
英文の品質が低い場合
英文を読む

意味が分からなくて悩む

日本語の原文を見て内容を理解する

結局、英訳する

「意味が分からなくて悩む」という無駄な時間を費やした後、結局日本語原文を見て英訳する羽目になります。完全に無駄です。最初から翻訳した方がよいわけです。

社内で無理やり翻訳することの無駄

ソフトウェア関連の翻訳(UIや取説)だとします。翻訳会社に英文プルーフを出すために、クライアントの開発担当者は社内で翻訳する人を探し、ソフトウェアの仕様を説明し、英訳してもらい、その翻訳結果を確認します。翻訳中、仕様に不明があれば翻訳する人から質問を受けるでしょう。(ここで「翻訳する人」と書いていますが、英語が分かる程度で翻訳の知識がない人を指しており、「翻訳者」と区別しています。)

結果、上がってきたお粗末な英文を翻訳会社にプルーフに出すと、翻訳会社と翻訳者が混乱します。ソフトウェアの仕様から何から、改めてクライアントに確認しなければいけません。もう質問攻めです。

こうなると、クライアント社内で翻訳した工程すべてが無駄です。最初から翻訳会社や翻訳者に依頼しておけば、仕様の説明も1回、質問を受けるのも1回で済みます。

まとめ

「英語ができる」と言う人と「翻訳できる」人の違いを理解することが必要です。でないといつまでもこのような状況は続きます。

翻訳コーディネーターとして負担に感じ、プルーファーに負担をかけていることも事実ですが、クライアント開発担当者の苦労も大きいはずです。

お互いに楽をするためにも、クライアント社内に翻訳できる人がいなければ、翻訳会社や翻訳者に依頼すべきなのです。


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