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翻訳とWeb制作を基礎から分かりやすく学ぶ

翻訳も急ハンドル、急発進、スピードの出し過ぎは禁物

drive-safely

盆暮れ正月などは交通量も多く、運転にはいつも以上の注意が必要です。翻訳も盆暮れ正月などの長期休暇前は仕事がどんどん入ってきます。どんどん回さなければいけないとしても安全運転すべきですよね。でも、そうとばかり言っていられないこともあります。

実際にあった話を例として、少しぼかし、かいつまんでお伝えしたいと思います。

至急! の依頼、とにかく開始

あるクライアント様から至急翻訳してほしいというご依頼を頂きました。「至急、できれば〇〇日まで、無理なら最短納期を教えて」という感じです。

通常日程の案件であれば、翻訳手配前に中身をしっかり確認し、注意点などある程度洗い出し、使うべき用語集なども用意します。しかし、あまりに急いでと言われると、準備などしている余裕はありません。

とりあえず原文ファイルにざっと目を通し、内容と難易度を判断。「専門性は高くない、用語集はない、でも似たような内容の過去案件があったな、それを参考にしてもらおう。」そんな具合に手配しました。

とにかく翻訳を手配し、早々に着手するよう依頼し、「品質はこちらでお客様と調整し、ある程度弊社でカバーします」とも翻訳者にはお伝えしました。

始めてしまったのに、品質重視だって!?

翻訳者ともろもろ調整が終わり、ご要望通りの日程で納品できることを確認。クライアント様にメールで「〇〇には納品します。短納期のため細かい点はご容赦頂きたい」とお伝えしました。

しばらくして届いた返信、見ると「納期が困難であれば、1日2日延ばしてもよいので正確に」とのこと。そんなこと今更言われても。

翻訳者に急いで連絡して、「納期延長可能です。正確さ重視でお願いします。参考資料を渡しますので、用語やスタイルは確実に準じてください。」そんなことは言えません。

急ハンドルはダメ、翻訳も急に方針転換はダメ

自動車の運転、急ハンドルはダメって教わりましたよね。翻訳も急に方針転換したらダメです。

QCDはバランスが大切、と「うまい、安い、早い」翻訳のQCDを考えてみるでも書きましたが、スコープ(範囲)の変更は非常に大きな影響があります。納期(D)優先と言われれば、作業開始段階でQとCもそれに合わせて調整します。正三角形を保ち、その案件のQCDの目標が決まります。そんなこんなでスタートした後で品質(Q)を優先すると突然言われても、再調整はそんなに簡単なことではありません。

急な方針転換はどこかにしわ寄せがいきます。まあ、翻訳者か翻訳会社ですが。あるいは方針転換で希望されたような結果を得られずに終わってしまうかもしれません。

本当は急発進もスピードの出し過ぎもダメ

自動車の運転を引き合いに出しましたが、急ハンドルだけじゃなくて、急発進もスピードの出し過ぎもダメですよね。翻訳も同じです。

急発進はいいことがありません。翻訳に限りませんが、準備は大切です。原文やファイルの内容を把握し、従うべきスタイルやルールを伝え、使うべき用語集を準備して支給します。準備を怠ると、後で確認している段階で問題が大量に発生します。でも客先指定ルールを伝えず、用語集を渡していない以上、翻訳者に責任はありません。

スピードの出し過ぎも危ないだけです。急いで目的地に到着しようとしても、事故を起こしてしまったら元も子もありません。翻訳だってそうです。急いだ結果、品質に問題があっては、やり直しということになるか、あるいは信用と仕事の機会を失います。

安全第一

無理せず安全運転が一番です。そうは言っても、急がなければいけないときもあるかもしれません。そんな時でも限度は必要です。

短納期で無理なお願いをしてしまった翻訳者様、申し訳ありません。次は無理のない程度には日程を確保するよう交渉しますね。


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